もしもハリスが大統領になったら…

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本日は、「ハリスが大統領になった未来」について学びなおし。

2024年9月11日、歌手のテイラー・スウィフトがSNSで「ハリスを支持する」と表明しました。

彼女は米国の保守層や若者に強い影響力を持ちます。ちなみに昔から民主党を支持していて、前回の選挙でもバイデンを支持していたようです。

もちろん個人の政治観は大切にすべきです。誰がどの政党や政治家を支持してもいい。

でも、彼女の場合は影響力が大きいだけに注目せざるを得ません。

ハリスの公約一覧

では、ハリスが大統領になったら、米国はどうなりそうでしょうか?

ハリス(民主党)の公約を見ながらその方向性を占っていきましょう。

以下は、「2024年民主党政策綱領」から独自に要点を抜粋したものになります。

  • 貧困層の下支えと、中産階級の購買活性化で経済成長を図る
  • 大統領就任後の最初の100日で物価を引き下げる
  • 4年間で300万戸の住宅建設を目指す。住宅開発支援を400億ドル増
  • 初めて持ち家を購入する人に、頭金2万5千ドル支給
  • 最大3,600ドルの児童税額控除の復活。新生児がいる世帯に最大6,000ドルの税控除
  • 低所得層に最大1,500ドルの税控除
  • 法人税を21%→28%にアップ
  • 米国内へ工場を呼び戻す
  • 医療費支払いのための借金を帳消し
  • クリーンエネルギーへの投資拡大(4,000億ドル以上)
  • EV普及を支持。2030年までに新車販売の50%をEVに
  • 合法的な移民を拡大
  • 中絶の権利保護
  • 同盟関係は強化
  • ウクライナの復興を支援
  • 半導体や半導体製造装置、AI、量子コンピューティング技術の中国への輸出管理を強化
  • 銃規制を強化
  • 暗号資産については言及なし

まとめると、バイデン政権の強化版であり、低所得層や中間層に優しい米国を謳っているのが民主党、といったイメージですね。

税控除などが大盤振る舞いな一方で、法人税を上げたり、物価引き下げを宣言したりと、企業や富裕層には人気がなさそうです。

対して共和党は、「自国利益を最優先にして、国民の自由度を高め、企業が成長しやすい社会にすることで経済を底上げしていこう」という方針のようです。

まさに、大きな政府vs小さな政府といった構図ですね。

ハリス政策の実現可能性

民主党と共和党、どちらの政策もメリット・デメリットはあります。

ただ、世界的に見ると、より新体制なのは共和党。旧体制なのは民主党です。

民主党のほうは耳障りは非常にいいんです。でも、これ以上、住宅開発支援を優遇しつづけ、低所得を優遇し続けると……待っているのはリーマン・ショックの再来です。いえ、それ以上の金融パニックでしょう。

また、せっかくここ数年で中東・欧州の脱アメリカが促進されている中、「同盟国と関係強化だ! ウクライナ支援だ!」と始まったら、アメリカを交えた戦争・紛争が再び激化します。これまでウクライナやロシア、イスラエルやイランが失ったものは無駄になってしまうのでしょうか……?

ハリス氏の公約は、総じて「実現すれば世界から逆行」「しなければ、中間層・低所得者層から不満爆発」という運命が見えるのです。

恐らく無理に実現しようとすれば、BRICSなどが黙っていないでしょう。また、BRICSの反発に耐えられるほど、今のアメリカに求心力があるとは思えません。

ハリス当選に備えたほうがよいのか…?

私個人としては、どんなにメディアが煽ってもハリスにはならないと考えています。(というか、リスキーすぎて無理)

でも、今まさにハリス熱が高まっていることは事実ですから、11月までは彼女の当選可能性も考慮して資産防衛などをしたほうがよいでしょう。

ひとまず経済については、物価を引き下げ(給料下がるぞ!今の日本みたいになるぞ!)、法人税を上げ(企業がますます海外に逃げるぞ!)、工場を呼び戻し(無理だろ!)、低所得層にバラマキ(リーマン・ショック再び!?)となる米国の未来も考えておきましょう。

では、また次回!

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