本日は、「米国の非公開資料」について学びなおし。
3月18日、米国・トランプ大統領が、JFK暗殺事件に関する非公開資料を公開しました。その資料は、約8万ページにおよぶ膨大な量で、公開された文書は1123点にもなるそうです。(AIですらすぐに要約してくれないほど…)
情報、そろいすぎじゃない?
これまで60年以上、このJFK暗殺事件に関する資料は非公開のままでした。
ここで思わず突っ込みたくなるのは、「公開する気がない資料をなぜ、ここまで膨大かつ緻密に作成したのか?」ということです。
そんなに隠したい情報なら、丁寧にまとめずバラバラにして誰もわからないように処分すればいいじゃないですか。
こういった非公開資料というのは総じて以下のような性質があります。
- 歴代の大統領など要人には知っておいて欲しい内容であり、伝承する必要がある
- よきタイミングで公開することがあらかじめ決められている
今回、公開に踏み切ったトランプが独自の思い付きでやった訳ではなく、ただただ「そのタイミングだった」というのが本質です。
そして、政府の一部の人間は非公開資料の内容を知っている訳ですから、一般の国民とは違う認識で歴史をとらえ政治をおこなっています。
JFKに関しては、単独犯による突発的なテロとして長く知られていましたが、まったく違う認識で政府は対処し動いていたという訳です。
政治にサプライズは少ない
今回の非公開資料に関しては、詳細な内容はわかっておらず全てを読解するには時間を要します。
しかし、明らかに単独犯ではないこと、事件には政治的な意図があったことが一部の文書を読んだだけでもわかります。
つまり、少し空想的な表現を使ってしまうと、事件が起こった時(あるいは起こる前)からこの話は記録されることが決まっており、今後の政治の方向性を指し示す需要な情報として扱われ、よきタイミングですべてを公にして当時の真犯人(?)を引きずり下ろすネタとして保存されていた、という訳です。政府の非公開資料とはそういうものです。
資料公開で真相が明らかになる訳ではない
歴史は勝者によって作られるといいます。
今回の資料も「黒塗りなしで全公開」とは言いつつ、現政権または次世代にとって不都合な部分までオープンになることはないでしょう。
ですから、内容にはこだわらず、真相は追わず、「変遷のシグナル」としてこのニュースを捉えるのが適当だと思います。
ちなみにかつてJFKは、以下のような政策を掲げ、未達(その後も引き継がれず)のまま他界しています。
- ベトナム戦争の早期撤退
- キューバとの関係改善、ソ連との対話
- 衛星通信の普及
今回の資料公開は、上のような利権が崩れた(またはこれから崩したい)から公開に踏み切れた、ということです。
では、また次回!