本日は、小児の「日本脳炎ワクチン不足」について、学びなおし。
私には今月3歳になったばかりの娘がいるのですが、本日まさに行きつけの小児科で日本脳炎ワクチンの予防接種を予約しようと電話したところ……「ワクチンがゼロの状態で、今後いつ入荷するかわかりません」と言われてしまいました。
親としては、非常に心配です。
「日本脳炎ワクチン不足」の原因は?
国内の日本脳炎ワクチンは、大阪の「阪大微生物病研究会(阪大微研)」と「KMバイオロジクス(KMB)」という会社の2か所で製造されています。
ちなみに、阪大微研では日本脳炎ワクチンを「ジェービックV」、KMBでは「エンセバック」と銘打っているそうです。
そして、このうちの「ジェービックV」に製造上の問題が発生し、2021年4月以降の出荷停止が決まってしまいました。
「日本脳炎ワクチン」を打てるのは、いつ?
「ジェービックV」は、2021年4~6月分の出荷をストップすると発表しているので、少なくとも7月までは小児科に在庫がない限り、日本脳炎ワクチンの接種は難しいでしょう。
私が聞いた限りでは、普段なら予防接種を行っている内科・皮膚科なら「年内中の入荷はできなさそう」とのことです。
小児科でも「入荷の目途が立たず、予約ができないので、まめに電話して入荷状況を聞いてほしい……」とのお返事が。
また、どこの病院でも、入荷できた際には1回目の幼児を優先するそうですよ。
さらに、義務ではないようですが、厚生労働省が市町村に対して個別通知を行うためのガイドラインを設けているので、自治体に問い合わせをすれば後から個別通知をしてくれるかがわかります。
「日本脳炎ワクチン」接種時期は、ズレても大丈夫なの?
病院から「いつ入荷するかわからない」などと言われてしまうと、子どもが病気にかかった時のリスクを心配してしまいますよね。
そこで「日本脳炎ワクチンを打たないリスク」がどれほどのものかを調べてみたのですが……結論としては、今すぐに重大な病気にかかる可能性は低いと思いました。
そもそも日本脳炎とは、コガタアカイエカと呼ばれる蚊に刺されることで発症する感染症なのですが、基本的に感染してもほとんどの人が無症状で終わるのだそうです。
ただし、幼児に関しては、合併症によって重篤な症状が出てしまう場合があるので予防接種が必要なのですが……。
日本脳炎の感染源となるコガタアカイエカは、このような所に生息しています。
- 極東から東南アジア、南アジア
- ブタの血液を吸うため、養豚場など
これを踏まえて国内では、養豚場がある地域の幼児に限っては、決まった時期にちゃんと日本脳炎ワクチンを接種した方が良さそうです。
しかし、そうじゃない環境下で暮らしている幼児なら、ワクチンの再入荷を気長に待つ姿勢で大丈夫だと思います。
ちなみに、日本脳炎は人から人へ感染することはありません。
「日本脳炎にかからないために」親が子にできること
大きな心配がないとは言え、1度も予防接種を受けていない子を持つ親としては「予防接種以外にできることはないかしら?」と考えてしまいます。
NHKニュースのインタビューに答えている坂本昌彦医師(佐久医療センター)によると、やはりとにもかくにも「蚊に刺されない」ことが大重要だそうです。
そのために、日常でできることは、このようなところでしょうか。
- 蚊の多い季節の外出を控える
- 家では、蚊取り線香などを焚く
- 水辺に近づかない
- 肌の露出は最小限にする
- 外出時の虫よけを徹底する
また、坂本医師は、虫よけの成分について「イカリジン」と「ディート」が入っているものを勧めています。
特に、イカリジンは何度も塗りなおしができるできるので良いのだそうです。
まとめ「虫よけ対策を徹底して、ワクチン入荷時期を待ちましょう」
例によって、新しさのない結論なのですが……。
私は、「日本脳炎ワクチンの接種時期がズレても大丈夫そうだ」とわかっただけでも、ひと安心です。
娘にはこの夏、しっかり虫よけ対策を行い、スプレーの成分や衣服に気を使います。
そして、まめにかかりつけの小児科へ電話し、日本脳炎ワクチンの在庫を聞いてみることにしますね。
それにしても、ワクチンの製造が1か所ストップしただけで、これほどまでに大きな影響を及ぼすとは……。
何とかならないものですかねぇ……。
では、また次回!