本日は、「貯蓄に”名付け”してみよう!」というご提案です。
- 貯金が続かない
- 毎月一定額つみたてても、挫折してしまう
- つみたてNISA・NISAのゴールがわからず、不安
という声をよく聞きますが、これらの原因を一言で表現するなら「貯蓄に”名付け”していないから」ではないでしょうか?
目標と名付けの違い
名付けって、目標や目的とは違います。
目標とは理想へのゴールという意味で、「何をいつまでに、どれくらい貯めるのか?」というところまで明確に設定するものです。
一方、名付けとは「命名」つまり「他と区別するために名前を付ける」という意味です。
タイトルをラベリングさえできれば、どこも目指さなくていいんですよ♪
精神論になってしまうのですが、貯蓄するにあたって目標を最初からはっきり決めてしまうと「手段が目的化する」という本末転倒なことになってしまいます。
ありがちな挫折パターンとして、この先ずっと目標に縛られ、達成できないと「ダメだ……」と落ち込み、モチベーションがじょじょに下がっていく……これでは元も子もありません。
名付けする効果4つ
私がご提案したいのは、ほんと~にゆるく貯蓄に名付けしてあげることです。(「タイトルを付ける」「ラベリングする」と置き換えてもいいですね!)
そうすることで、下のようなメリットが期待できます。
- 将来の不安を減らせる
- 変な時期に解約しなくて済む
- 優先順位が付けられる
- 目標も楽に達成できる
将来の不安を減らせる
「どんなに貯蓄しても不安なんです!」とおっしゃる方へ。
例えば、今つみたてている貯金やNISAにこんな名付けをしてみるのはいかがでしょうか?
- 定期預金:結婚費用
- つみたてNISA:教育費用
- NISA:マイホーム資金
- iDeCo:老後資金
ざっくりでもいいので「お金の使い道」を名付けしてあげてください。
何も決めずにただ闇雲に貯めることは、「先行きが見えない」という意味でお金があってもなくても同じマインドです。
「貯蓄しても不安」という人は、つまり「将来のお金の使い道がイメージできていないから不安」なのではないでしょうか?
名付けによって使い道さえ決めれば、少なくとも「お金があるのに不安」という気持ちは解消されるはずです。
変な時期に解約しなくて済む
つみたてNISAなどの投資商品を保有していると「いつ売ればいいのかわからない」「急激な下落や上昇時、衝動的に解約しそうになる」という心理になりがちです。
しかし、貯蓄に名付けを行えば「老後資金だから、解約は今じゃないな」「今は値下がりしているけれど、使うのは10年以上も先だから焦る必要ないや!」と将来を見越して冷静な判断をすることができますよ。
優先順位が付けられる
どうしてもお金が必要になり、貯蓄を崩さなければいけなくなった時……。
以前から名付けをしていれば、優先順位の「高い貯蓄」と「低い貯蓄」が一目瞭然になるので、素早く判断できて将来にダメージを残す可能性が低いです。
例えば、「来年には挙式予定だから、結婚費用からは崩せない」とか「まだ正式に家を買うか決めていないし、計画を延長すればカバーできそうだから、マイホーム資金から10万円くらい崩しても平気かな」という具合に考えることができますね。
目標も楽に達成できる
当然ながら、貯蓄に名付けして暫定的でも将来の使い道を決めておけば、目標額までの達成もしやすくなります。
貯蓄が続かない人は目標を決めても苦しくなるだけなので、名付け程度にしてストイックになりすぎないことをおすすめしていますが、慣れてきたら次のステップとして「目標額の設定」や「期限の設定」にもチャレンジしてみてください。
いざ目標を立てて挫折しそうになったら、また名付けに戻せばいいだけです。
名付け、ここだけは要注意!
ゆるく名付けをする時にも、最低限の注意点はあります。
- 現実的な名付けをする
- 一般的にかかる金額・年数を把握しておく
- 時々、見直す
現実的な名付けをする
例えば、「結婚費用」と名付けておきながら貯金箱に小銭を入れるだけでは、現実味がありません。
小銭貯金への名付けには、せめて洋服・化粧品・家電など、数万円から数十万円の買い物が適正です。
このように、ざっくり貯蓄の規模をイメージして名付けも現実的なものにしてください。
一般的にかかる金額・年数を把握しておく
非現実的な名付けをしないためにも、使い道が決まったらネットで「いくらかかるのか?」を検索してみてください。
その際もおおよその金額がわかれば、まずは良しとしましょう。
金額がわかったら、またまたぼんやりとでいいので「いくらつみたてようか?」とイメージしてみてください。
老後資金を60歳までに貯めるためには、20代で月5,000円でもいいかも知れませんが、40代からならもう少し額を増やしたいところですよね。
無理のない範囲で、より現実的な名付けをするよう意識してみましょう。
時々、見直す
名付けした貯蓄は、最低でも年に1度は見直してほしいです。
「金額が非現実的になっていないか?」「使いたい年数までに貯まりそうか?」
途中でおかしくなってしまっても、どうか挫折だと思わずに。柔軟に進路変更を行っていきましょう。
- 名前を変える
- 額を増やす
- つみたて方を変える(預金を投資信託に移すなど)
貯蓄は続けることが何よりも大事。
途中で目的が変わっても、額が変わっても、やり方が変わっても、大いに結構だと私は思っています。
お金は使わにゃただの紙
最後に、貯蓄が人生のゴールではありません。
お金は人生を豊かにするためのツールに過ぎず、貯蓄はそのための準備でしかないのです。
お金は使ってこそ価値を発揮し、自分を幸せにしてくれるもの。
そんなことを前提に、名付けを行ってみてくださいね。
では、また次回!