本日は、こちらのニュースから「子どもの自己判断能力」について学びなおし。
大変痛ましい事故が発覚しました。
- 大阪府高槻市で2021年2月、体育で持久走をした小学5年生の男子児童が授業後に死亡
- 男子児童は当時、マスクを着けて体育の授業に臨んでいたとみられる
- 小学校では「体育の時はマスクを外しても良い」と児童に伝えた一方で、「新型コロナウイルスの感染などが心配な人は着けても良い」とも指導していた
ニュース記事には「熱中症」という言葉はなく、男子児童がマスクによる熱中症で死亡したかどうかは断定できません。
しかし、その上で今回は、小学校が子どもにマスクをする判断を委ねていたというところにフォーカスして、学びを得ていきたいと思います。
小学五年生の男の子に、正確な自己判断能力があると思いますか?
思春期子どもの判断能力、大人はどこまで委ねるべきか?
小学5年生は、思春期にあたります。
思春期とは、周囲の影響を受けながら大人として自分を確立する時期なのだそうです。
また、中学生前半までを思春期前期、それ以後を思春期後期と呼びます。
つまり、死亡した小学5年生の男子児童は、自分を確立する思春期のかなり最初の段階だったといえます。
人付き合いだったり進路だったり、後で再出発が利くようなことは子どもに判断を委ねて、たとえ失敗しても「経験」として次に活かすことが可能です。
しかし、命に関わることにまで大人は思春期の子どもたちに判断を委ねてよいものでしょうか?
命を落としたら、次なんてないのに……。
大人でも難しい判断、子どもにはいっそう……
ニュース記事によれば、文部科学省では「体育の授業においては、マスクの着用は必要ない」とされていて、高槻市のガイドラインでも「体育の授業中は生徒同士の間隔を2m以上空ければマスクの着用は必要としない」とあったそうです。
しかし、このご時世ですから新型コロナウイルスへの感染を恐れて、いつ何時もマスクを着けたくなる気持ちもわかります。
熱中症とウイルスへの感染……両者のリスクを天秤にかけたとき、大人でも判断が難しいところ。
ましてや思春期の子どもに判断の責任を負わせるのは、非常に酷なことだったと思います。
通常、子どもたちは日々、大人が作ったルールをベースに学校でも家庭でも生活しているのです。
そんな中でいきなり「自分で判断しなさい」と言われたところで、前例もなく大人同士の意見がわかれる問題をジャッジできるはずがありません。
今回の死亡事故で得た教訓2つ
私はまだ、わが子の思春期を経験していません。
自己判断能力が確立していない一方で、親は子どもの自我を認めて尊重してあげるべき時期でもあるのでしょう。
扱いが難しい年頃ですが、最低限、命の危険が起こる可能性だけは避けなければいけないから……。
- 子どもの自己判断能力は日常で鍛える
- 命に関わることは大人と話し合い、共通の方針を決める
この2つが、今から私にできることかな……と考えておりました。
子どもは、自分が尊重されていると感じると大人の意見も尊重できるようになるのだそうです。
5歳と3歳の反抗期の子どもを抱えて、私もつい「~しなさい」という物言いが常習化しているのですが……こんな事故があったことを知ると、日常的な命令口調はよくないな~と反省します。
思春期の子どもと話し合い、人命に関わるルールに従ってもらうためには、日々の生活の中で子どもの自己判断をできるだけ許容する必要があるのだと感じました。
現実的に難しいことも多いんですが……できる時に改善していきます。
では、また次回!