【Tokyo2020】オリンピック開会式で感じたこと・考えたこと

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本日は、「オリンピック開会式で感じたこと・考えたこと」について記録していきます。

パフォーマーの心中を察すると、震える

今回のオリンピックは、まったくもってベストなタイミングではありませんでした。

コロナに加えて、運営側の不手際や不祥事が発生し、ギリギリまで「開催反対」の声が大きかったほどです。

そんな中、開会式でパフォーマンスを担う人たちは、長い期間、複雑な心中で葛藤と練習を続けられたことでしょう。

直前までトラブルがあった中、見事にその役割を演じきってくださった人たちには、感謝と尊敬の念が絶えません。

森山未來さんの大役で、歴史が動いた!

インスタのストーリーズにも、興奮して文字を並べてしまいましたが。

今回の開催式の目玉は、何と言っても森山未來さんのパフォーマンスでした。

あれには、大きな大きな意味があります。

文章にするとかえってわかりづらくなりそうなので、箇条書きで重要なポイントを記しますね。

  • 森山さんは、2013年10月から1年間、文化庁の文化交流大使としてイスラエルのダンスカンパニーで活動
  • (ちなみに、東京オリンピック開催決定は2013年9月)
  • 2020年6月、森山さんは舞台『未練の幽霊と怪物』に出演し、故ザハ・ハディド氏を演じている。
  • (故ザハ・ハディド氏とは、東京オリンピックの新国立競技場デザインコンペで選ばれたものの、すぐに降ろされた女性建築家)
  • 森山さんのパフォーマンス後、黙とうが捧げられる
  • 黙とうはコロナ犠牲者に加えて、1972年ミュンヘン大会で殺されてしまったイスラエル人に対するもの

森山さんは、開会式の後にInstagramで「MIKIKOさんを始めとする前年度クリエイティブチームのみなさん、そして菅野薫さんに」さらに「『未練の幽霊と怪物』の作・演出である岡田利規さんに、最大のリスペクトを」とコメントしています。

きっと、森山さんの中では開会式を最後まで一緒にできなかった前年度クリエイティブチームへの未練も、パフォーマンスに表現されているのでしょう。

また、イスラエルでは今回の黙とうが大きなニュースになりました。

スラエルの外交官・バラク・シャイン氏も、Twitterで「お心遣いは、イスラエル人一人一人の心の琴線に触れました」と感謝を示しています。

49年もの時を経てはじめて追悼された意味は深く、それだけに直前でショーディレクターを解任された小林賢太郎氏の過去はどうしても許されなかったのだと思われます。

オリンピックはヨーロッパの祭典だと、しみじみ……

国際的なイベントになったオリンピックも発祥はギリシャで、近代オリンピックの第1回目はフランス。

私は、今回はじめて最初から最後までオリンピック開会式を鑑賞し、つくづく「オリンピックってまだまだヨーロッパのものなんだなぁ~」と思いました。

  • ナレーションの言語は、フランス語→英語→日本語という順番
  • IOCの本部は、スイス
  • IOC現会長のトーマス・バッハ氏は、ドイツ人
  • 歴代IOCの会長は、5代目アベリー・ブランデージ(米国)を除いて、全員ヨーロッパ出身
  • アベリー・ブランデージは、先述のミュンヘン大会に関わっている
  • 各国選手の入場、はじめはギリシャ

国際政治・経済の決定がアメリカ主導で行われる中、オリンピックはヨーロッパが主導で運営できる貴重な国際イベントなんですね。

2年目の難民選手団に、オリンピックの意義を感じる

難民選手団とは、紛争や迫害により故郷を追われた難民アスリートのチームです。

2016年のリオ大会から出場できるようになって、今回は2度目でした。

国が貧しくても、身分が低くても、満足な教育を受けられなくても、戦争中でも……活躍のチャンスを与えられ、夢が叶う。

オリンピックという平和とスポーツの祭典がこれほどビッグイベントになる理由は、まさにここにあるのでしょう。

史上初「台湾」という紹介による快挙

今回の東京オリンピックでは、ミュンヘン大会への追悼のほかにも史上初の出来事がありました。

それは、これまで「チャイニーズタイペイ(中華台北)」と呼んでいたところを「台湾」と紹介したこと。

これが日本独自の配慮なのか、それとも国際的に「台湾は独立すべき」というメッセージなのかわかりませんが、中国へのプレッシャーになっていることは確かでしょう。

4年後のフランス大会で答え合わせができるはずですので、要注目です!

聖火ランナーを担ってくれた一般人に、感謝

聖火ランナーは、当初、多くの芸能人が候補者として挙がっていました。

でも、コロナによって次々と辞退していきます。

開会式のダイジェスト映像を見ると、一般人ランナーの多さが目立ちました。

著名ランナーが少なくなってしまった分、一般の人たちが色んな気持ちを胸に聖火を繋げてきてくれたのだと思うと、言葉に詰まります。

大坂なおみさんを「多様性コンテンツ」にすべからず!

今回もっとも引っかかったシーンは、聖火の最終ランナーを務めた大坂なおみさんのシーンでした。

言わずもがな、大坂さんには敬意しかありません。

しかし、私の中で日本の主催者側への印象は、大坂さんの登場によってさらに悪くなりました。

その理由は、2つあります。

  • 出場選手に最終ランナーを任せるのは、大きな負担ではないか?
  • 大坂なおみさんに日本の「多様性」を一任させているように感じる

大坂さんは、2021年5月に試合後の記者会見には出席しないことを宣言しています。その結果、テニス大会の主催者から罰金を命じられ、これ以上の騒動を回避するために自らその大会を途中で棄権してしまいました。後に彼女は、2018年頃からうつ状態であったことを告白しています。

ただでさえ繊細な精神状態の人をこんな大舞台に立たせるって、人道的にどうなのでしょうか? 直後に試合も控えているというのに。

今思えば、2021年5月の記者会見欠席の判断が、聖火ランナーに選ばれたことと関係していたのかもしれません。

さらに、メディアは開会式の大坂さんを「日本の多様性の象徴」と報じていますが、実に白々しいと言わざるを得ません。

外国にルーツがあり、見ためもそれらしく、人種差別にも関心が高い彼女が適任なのはわかります。しかし、日本の多様性を彼女1人に押し付けて、無理に持ち上げている印象を強く感じました。

本当に多様性を表現するなら、日本に住む複数の人によってルーツの違いや生き方の違いを表現するべきでしょう? 日本の多様性を表現するために、彼女がミックスとして生まれて日本で生活しているわけでは決してないのですから

聖火の最終ランナーとは、自ら手を挙げて簡単になれるものではないはずです。ましてや彼女は自身の性格を「内気である」と公言しています。東京オリンピックの主催者が無理を言って、大坂さんに最終ランナーをお願いしたと考えるのが自然です。

日本の政治家やクリエイターは、時に人間を「コンテンツ」として見てしまいます。その結果が、今回の最終ランナーの決定として如実に表れているのです。

今後も日本が大坂なおみさんをコンテンツ化することで、彼女の精神衛生を損なったりテニスに支障をきたすことがあってはならないと思っています。

「灯台もと暗し」が露見した、日本

まとめると、今回の東京オリンピック2020開会式は、外国の差別や人権には配慮しつつ国内の人権問題には無頓着という「灯台もと暗し」なイメージでした。

オリンピックはスポーツがメインですが、開会式・閉会式には開催国・関係各国の政治的事情や内情が大きく絡んでいます。

日本の課題は、まず国内の人権問題(多様性の在り方)を国際的なスタンダード基準まで押し上げることではないかな、と思いました。

では、また次回!

参考リンク

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