本日は、「風呂敷理論」について学びなおし。
風呂敷理論とは、好きなこと・長所を伸ばすことで全体のレベルアップを図るという考え方です。
広げた風呂敷の中央を摘まんで持ち上げると、周辺の布も上がって山のような形になりますよね。
このように、人も好きなこと・長所をレベルアップさせることで、そこに引っ張られるように全体のレベルも上がるというのです。
「好き」を入り口に広がっていく、子どもの意欲と関心
東京都の私立・新渡戸文化学園の中学校では、毎週水曜日に丸1日「教えない授業」を行っているそうです。
1年生から3年生までが一緒になって、自分の好きなことに取り組みます。
- イラストを描いている子
- 牛乳パックで、はつか大根を育てている子
- 動物園で、狼が遠吠えする瞬間を狙い続けている子
本当に様々な興味関心のベクトルがあって面白いなと思います。
その中で、例えば虫を調べているうちに名前に由来する「漢字」へ興味が湧く子がいたり、サメの肌が水着の商品開発に役立っていることを知った子がいたり、ゴキブリの動きが自動車に生かされていることを発見した子がいたりと、「好き」を入り口にして多方面に学習が広がっているようです。
風呂敷理論は、祖父母世代への説得に使える!?
今まさに子育て世代の保護者は、感覚的に「”好き”から子どもの可能性を伸ばす」というのを肯定している方が多いかと思います。
しかし、その上の祖父母世代からは「苦手を強化させたほうが、将来苦労しないで済む」「嫌なことでも努力させることで根性が育つ」という声もしばしば聞かれますね。
そんな時、「時代が違うから!」とか「今は”自己肯定感”や”非認知能力”のほうが大事なんだよ」なんて言っても、彼らにはあまり響かないことでしょう。
そこで、「風呂敷理論というのがあってだな……」と切り出してみると祖父母世代でもイメージがしやすく、「”好き”以外の分野でも成長できる」ということを理解してもらえるのではないでしょうか?
大人の仕事も風呂敷理論でレベルアップを
大人の世界でも「好きなことを仕事にする」という考え方が広まってきていますよね。
私はそれ、おおむね賛成です。
現に、好きなこと(書くこと・考えること・創作すること・投資・政治経済)で仕事をしている身ですし。
でも、仕事をするからには生活や金銭との兼ね合いも必要になります。
そんな時、風呂敷理論をイメージして「好きなこと」から得られるスキルや他に生かせるノウハウを考える、つまり風呂敷の中央より外側の部分をイメージして好きなことに取り組めば、仕事の幅が広がり多方面でレベルアップできると思うのです。
“好き”で人生を豊かにしている姿を、子どもに見せたい
大人が楽しく働き・学んでいれば、その背中を見て育った子ども「仕事って楽しいものなんだ!」「勉強って好きなことから始めていいんだ」と考えるはずです。
まずは大人の私たちから好きなことを無理なく楽しくレベルアップさせていくことで、子どもの学習意欲をけん引できるようになればいいなと思います。
では、また次回!